測定値を直観的にわかりやすくする方法の一つに「疑似カラー」を用いた視覚化があります。
先日、温度センサの温度を疑似表示する装置を作りましたが、その際に使った疑似カラーをどのように考えたかを記しておきます。
今回はカラーLED(RGB)に表示するための疑似カラーです。

まずは、色の並びを虹色のようにしました。
次に、輝度の値を乗じて、合成したものとしました。
これで色の変化と輝度変化が同時に行われるルックアップテーブルとなるかと思います。

以下は余談ですが、
人間の目は、明るさと色の2つの要素で見えています。
昔のテレビは白黒でした。この頃の映像信号は輝度だけでしたが、カラーテレビが出てきて色信号も加わりました。
その時に感じたことですが、色信号はデータとして僅かなものなのに、輝度信号と合成することで私達が見ている色彩が表現されることに驚きました。
逆の言い方をすれば、色彩から輝度を取り除いた色だけの世界は、何がなんだかわからないものになると思います。
光の三原色(RGB)と輝度には次の関係があります。
輝度Y=0.30R+0.59G+0.11B
これは、赤(R),緑(G),青(B)を同じ強さで光らせたときに感じる明るさが、0.3:0.59:0.11 だということです。
今回作成した疑似カラーで、輝度成分が段階的に上がるように工夫すれば更に感覚的にわかりやすくなる気がしますが、それは機会があった時に試してみたいと思います。